役員インタビュー
vol.01

ビジネスパーソンなSE集団――お客さまに寄り添うからこその上流工程

大手食品メーカーのシステム開発が原点

エグゼクションの歩みについて聞かせてください

誰もが知っている大手食品メーカーのシステム開発に携わっていたエンジニアたちがスピンアウトしたのがエグゼクションの原点です。お客さまの情報システム部の業務を担っていたこともあり、当時は内製のSIベンダーのような立ち位置の会社でした。

優良企業が顧客でしたから事業は好調だったのですが、当時の経営者が体調を崩したことでそのまま会社を経営することが困難となり、経営者仲間であった私に声がかかりました。元々私も別の会社を経営していたので、自分の会社を吸収してもらうという形でEXECTIONに合流、同時に役員に就任しました。

合流直後の当社は、ベンチャー企業ながら顧客は大手企業、かつ大規模システムの受託開発を受注するなど、やりがいのあるお仕事が多かったです。一方で残業が多く、品質保証を担保する体制が不十分など、マネジメント面で課題が見られました。

そこで仕事の品質ならびに開発スピードを保ちながらも、ワークライフバランスを意識した組織改革を推し進めていきました。

また、私が経営していた会社は大手SIerを相手にしたSES(システム・エンジニアリング・サービス)がメインビジネスでしたので、合流後、EXECTIONも受託開発だけではなくSESをスタートさせました。

それで現在のような、エンジニアを顧客先に提供するSESがメインの企業に、変わっていったのですね。

大手企業が顧客であることは変わりませんが、内製ベンダー的なポジションだとどうしても成果物責任の観点から、オーバーワークになるケースが少なくありませんからね。また、IT業界のなかでも、当社がお世話になっている大手SIerは、労務管理がかなり厳しいことで有名ですので、一緒に働く私たちの働き方も自然とワークライフバランスが整っていくと考え、EXECTIONもSESメインの会社へと舵を切りました。

もうひとつ。仕事を進める上での立ち位置や、トラブルが生じた際の関係性なども対等であるよう、仕事を請け負う当初の段階から顧客としっかりと話し合い、かためていきました。

つまり、顧客から丸投げされた案件を扱っているだけのSES企業ではないと?

ええ。多くのSES企業と当社で大きく異なる点が、まさに、そこです。実際、お客さまと一緒になって進める案件も多いですし、大がかりな案件がスタートする際は、お客さまから意見を求められることや、時には厳しく「No」と言う時もありますからね。もちろんプレッシャーはありますが、こういうお付き合いをすることが当社の存在意義でもあり、お客さまからの信頼に繋がっていくと思っています。逆の言い方をすると、このような当社のスタイルと合わないお客さまから、依頼を請けるようなことはありません。

広く浅く、どのような仕事でも請けるスタイルとは真逆と言えるでしょう。現に、少数特定の企業とだけお仕事をしていますし、このような考えや経営スタイルは今後も変わらないでしょう。新規開拓の営業も意図的に行っておらず、信頼関係があるお客さまからのご紹介でのみ、新規取引がスタートします。

未経験者は半数以上――IT業界や上流工程未経験でも活躍できる

スキルや思考性など、どのようなタイプが活躍しているのか聞かせてください

大きな特徴としては、上流工程で活躍したいとの思考性や意欲を持つメンバーが多いですね。スキルとしては課題解決能力や提案力、コミュニケーション能力を持っている方です。

分かりやすいのは、自分がどのようなマネジメントを行えば、お客さまのためになるのか。目の前にある業務を単にこなすのではなく、クライアントファーストになって考え、パートナー企業に働きかけられるタイプです。

入社時点でそのようなスキルやマインドが伴っていないとしても、資質として備えているかどうかが重要だと、私たちは考えています。

そのためIT業界はもちろん、上流工程のSE業務未経験であっても、資質ややる気が伝わってくれば積極的に採用しており、実際、入社するメンバーの約半数が、IT業界や上流工程の未経験者です。

たとえば先日入社した28歳のエンジニアは、IT業界で7年の経験がありましたが、これまで携わった業務は運用保守だけでした。しかし、面接で話を聞いてみると、「上流工程の案件に携わりたい。だからEXECTIONに入りたい。」と熱い思いを語ってくれました。また、運用保守という下流から上流にステップアップするため、資格取得に励んでいた点はかなり評価できましたね。なぜなら、「上流に行きたい」と言うのは簡単ですが、そこから実際に努力できるかはまた別の話だからです。彼の場合、上流への思いが、資格取得という「行動・結果」に結びついていたので、彼の熱意は本物だと思いました。そこから縁あって仲間に加わってもらいましたし、入社後すぐに上流工程の案件にアサインしました。

上流工程を経験したことのない人がいきなりアサインされて、務まるものなのでしょうか?

経験が乏しい、もしくはない場合には最初はベテランメンバーのもとで経験を積んでもらいます。いわゆるOJTです。また入社後しばらくは、仕事面はもちろん、生活環境の変化なども生じる場合が多いですから、メンターをつけて、プライベートの悩みや相談にも応じています。

逆に、御社にフィットしないタイプもあれば教えていただけますか?

人物面でいうと、「プログラミングが大好き」や「とにかく現場最前線で開発業務に従事したい」など、技術ばかりに執着している方はフィットしないと感じています。もちろん技術が好きな方は大歓迎ではありますが、お客さまとの信頼関係を大事にしている当社にとって、最終的にはお客さまに寄り添った考え方ができるかどうかのほうがはるかに重要です。

また、スキル面でいうと、求めているのはプログラミングスキルではなく、チームやパートナーをいかにまとめて、システム開発を成功に導くことができるか。つまり、マネジメント能力です。これは私がよく当社のメンバーの特徴を表す際に使っている表現ですが「ビジネスパーソンなSE集団」とも言えるでしょう。

もうひとつ、これも先ほどお伝えしたとおりですが、当社は労働環境や福利厚生など、働く環境の整備にとても注力しています。そのため残業も少ないですし、休暇も取りやすい状況で“居心地”のいい会社だと、世間から捉えられているようです。

ただ、私たちがこのような働きやすい環境に注力しているのは、空いた時間を活用して勉学に励んだり、ストレスを溜めない働き方やプライベートを充実させることで、ビジネスパーソンとして、さらなるスキルアップを目指してほしいとの考えからです。環境は私たちが提供しますので、その中で「残業が少ないからラクでいいな。」と思うのではなく、次々とチャレンジを続けていくような、そのようなタイプを求めています。

コミュニケーションのしやすいオープンでフラットなオフィスと仲間

そのほかメンバーや候補者から聞かれるエグゼクションの魅力があれば教えてください

「オフィスも含めて会社や仲間の雰囲気がいい」との声を、ほぼ全従業員から聞きます。たまに来社されるお客さまにも「EXECTIONの雰囲気はいいね。どうしたらこういう会社にできるのか。」というお言葉をいただくこともあります。
ご存じの方は多いかもしれませんが、SESだと、自社のエンジニアは普段は顧客先に常駐することが多くなります。そのため、社員同士のコミュニケーションが希薄になり、結果として帰属意識の低下に繋がってしまいます。

そこで当社では、以前から、社員同士のコミュニケーションが高まるような施策を、あれこれと考え、実施してきました。

例えば、今は新型コロナウイルスの影響で控えていますが、社員旅行はほぼ毎年欠かさず実施しています。若手社員が中心となって旅行プランを考え、コンペの形で行先を決定する、というのが当社の伝統です。また、毎年3月頃には、4月に新卒入社予定の内定者を招待して花見を実施しています。既存社員だけではなく、そのご家族やお客さまもご招待することがあります。

さらに、2021年の6月には社員同士のコミュニケーションをより醸成したいと、オフィスを移転しました。
移転に伴い、エンジニア、営業部門ともワンフロアで、間仕切りのないまさにオープンでフラットな職場になりました。オフィスで働いているだけで、自然とコミュニケーションが生まれるデザインや動線となっています。
大画面のテレビモニターも設置しており、東京オリンピックの際には、社員のみんなで観戦したのも思い出深いです。
こういう環境もあってか、年代・職種・部署を越えた社員同士の仲の良さは自慢ですね。(笑)

オープンなのはもちろん、デザイン性に富んでいておしゃれなのも嬉しいですね。

おしゃれなオフィスを手がけるのが得意な、デザイン事務所に設計をお願いしましたからね。といっても、全てデザイン事務所にお任せというわけでもありません。実は、テレビモニターの設置や、立ちながらの仕事ができ、かつバーのような機能も備える中央のカウンターなどは、社員からのアイデアによるものです。つまり新しいオフィスは、社員全員で作り上げたコミュニケーション空間だと言えるでしょう。普段の業務をこなしつつ、自分たちの手で会社を作っていく。なかなかこういう会社も珍しいのでは、と思います。

最後に、繰り返しにはなりますが、当社には「こういうことがやりたい」という夢や、野望にも近い目標を持った社員が多数在籍します。そういう社員は前向きですし逆境にも強く、最終的に伸びていくように思います。

今後も今の自分のスキルがある・なしに関わらず、将来のために前向きに努力できる方に出会いたいですし、是非仲間になってもらいたいと思っています。